ご挨拶

近年消化器外科領域では、体の負担が少ない内視鏡外科手術が積極的に行われるようになってきました。中でも合併症が少ないと言われているロボット支援下手術を積極的に取り入れて、胃がん、食道がんの治療にあたっております。

また、GISTに代表される胃粘膜下腫瘍に対しては、腹腔鏡手術と内視鏡手術を組み合わせたLECS (Laparoscopic Endoscopic Cooperative Surgery) という治療により、切除範囲を最小限にとどめ、術後QOLの維持をめざしております。さらに、2020年に保険適応となった肥満症に対する減量手術も開始し、あらゆる先端治療を実践しております。

上部消化器がん領域では、食道胃接合部がん(食道と胃の境界領域のがん)症例の増加、低侵襲手術の進化、化学放射線療法の発達などにより、治療戦略の多様化が顕著です。また、高齢化社会により、さまざまな疾患を抱えた患者さんが増加しております。多数の専門家と共同で治療にあたることで、個々の患者さんに適切な治療を提供いたします。