入局案内

東京女子医科大学消化器病センター 消化器・一般外科では、消化器外科系の専門スキルを修練したい若手医師を随時募集しています。

募集するカテゴリーと選択可能な修練コース

初期臨床研修医

将来 総合一般外科医(general surgeon)や消化器外科医を目指す医師のために、卒後1年目からより多くの外科診療を経験できる“外科専門コース”が設定されています。

外科専攻医

最短で卒後5年目に外科専門医、7年目に消化器外科専門医の資格取得を目指す専門臨床研修プログラム(5年間)として“消化器外科連動型コース”が設定されています。

消化器外科専門修練医

以下のような医師を対象とします。卒後年数は問いません。

  • ハイレベルな消化器外科診療を学びたい医師、消化器外科専門医資格の取得を目指す医師
  • 内視鏡外科技術認定医の取得を目指す医師、その他の消化器系高次専門医資格の取得を目指す医師
※ 後期臨床研修医

東京女子医科大学では、外科専門医資格の取得を目指す専攻医と、外科専門医資格取得後にサブスペシャルティ領域専門医資格を取得するまでの消化器外科専門修練医を合わせて後期臨床研修医(学内での通称:医療練士)と称しています。後期臨床研修医は外科専門研修プログラムに則って原則として5年間の研修を行います。後期臨床研修医としての修練期間は最長で5年まで延長することができます。消化器外科専門修練医には特に期限はありません。

初期研修医/外科専門コース・基本コース

各コースにおける取得目標の資格

消化器外科連動型コース 外科専門医、消化器外科専門医、内視鏡外科技術認定医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医
上部消化管外科専門コース 食道外科専門医、その他
下部消化管外科専門コース 大腸肛門病学会専門医、その他
肝胆膵外科専門コース 肝胆膵外科高度技能専門医、肝臓専門医、その他
炎症性腸疾患外科専門コース 大腸肛門病学会専門医、その他
総合一般外科コース 外科専門医、各種サブスペシャルティ領域の専門医

専門修練指導責任者からのメッセージ

専門修練指導責任者 本田五郎

専門修練指導責任者
本田五郎

肝胆膵外科 教授
卒後臨床研修センター副センター長
外科専門研修プログラム統括責任者

当センターの修練カリキュラムは、どのような消化器病疾患にも対応可能な専門医を育成することを目標としています。

そのため、修練カリキュラムとしては、4つの専門分野(上部消化管、下部消化管、肝胆膵、炎症性腸疾患)をすべてローテートして、それぞれの分野について一定以上の診療能力を習得することを目指します。外科専門医を取得した後も、原則として消化器外科専門医および内視鏡外科技術認定医を取得するまでは、各科をローテートします(消化器外科連動型コース)。専門分野の各科に所属する指導医達は、修練医の皆さんがスムーズに資格要件を満たして資格を取得し、少しでも早く自科に来てくれるようにと親身に指導します。

しかしながら、専門医の資格をとっても実力が伴わなければ専門医として患者さんを救うことはできません。そこで当センターでは、消化器外科医としての真の実力を身に着けて頂くためのカリキュラムを用意しています。当センター内では標準化されたレベルの高い外科診療を見て、外科医としての基本姿勢とともに様々なスキルを身につけます。同時に、消化器内科・消化器内視鏡科の指導のもと、内視鏡検査、超音波検査、レントゲン検査、病理学の基本を学ぶことができます。内視鏡や超音波検査の技術修練も可能です。

さらに、患者や医療スタッフとのコミュニケーションスキルや、医療コスト、医療連携などの病院経営に関わるスキルについても徹底した指導を行い、単なる外科医ではなく、社会に必要とされる医療人に育つための指導を行います。

当センター内でこのような総合力を身に着けることで、関連施設では自分自身で考えて行動し、大いに力を発揮することができます。その施設に欠かせない人材として活躍しつつ、専門医資格を取得するための要件を満たすだけの経験を積みます。

当センターの修練カリキュラムは、50年以上受け継がれてきた医療練士制度の理念を土台としているため、医療練士を終了した先輩たちが勤務する関連施設においても理念を共有しつつ、より柔軟で効率的なカリキュラムを構成することが可能です。

当センターでは、消化器外科医として真の実力をつけたいと望む方を募集しています。

初期臨床研修医の募集

東京女子医科大学病院の初期臨床研修医の修練カリキュラムには、将来消化器外科医を目指す初期研修医のみなさんが、少しでも早い時期から外科専門医資格取得に必要な症例経験を積めるよう配慮した研修コースが設定されています。ご希望される方は、入職前から卒後臨床研修センターにご相談ください。もちろん、入職後研修中に目標が決まってからでも柔軟に対応しますので、いつでもご相談ください。

募集の詳細については、卒後臨床研修センターの案内を参照してください。

外科専攻医の募集

外科専門研修プログラムの最初の3年間が外科専攻医と呼ばれる期間です。そのため外科専攻医の募集と外科専門研修医の募集は同義です。

当センターの外科専門研修プログラム(消化器外科連動型コース)は、初めの3年間で専攻医として基本領域専門医である外科専門医の資格を取得し、その後の2年間でサブスペシャリティ領域である消化器外科の専門医資格を取得することを目指す計5年間のプログラムです。

また、東京女子医科大学外科全体の専門研修プログラムの中に、専門領域の各科と救命救急センターをほぼ均等にローテートできる総合一般外科コースがあり、本コースの研修管理についても当科が行っています。総合一般外科コースでは、初めの3年間で専攻医として外科専門医の資格取得を目指しますが、その後の2年間はサブスペシャルティ領域の専門医資格取得にこだわらずに、希望する各科をローテートすることができます。将来的に広い領域をカバーして地域医療を支えるgeneral surgeonを志し、各領域の専門性をそれなりに深めておきたいという方を対象に設定されたコースです。

いずれのコースも専門性の高い研修が受けられる一方で、かつての医療練士研修制度の持ち味を活かして一般的診療能力を兼ね備えた医師を育成することにも配慮されたプログラムです。

1、2年目(1年または2年間)は消化器系4科および必要に応じて他科もローテートし、外科学会専門医取得に必要な症例を経験します。同時にセンター内で内視鏡検査、超音波検査、レントゲン検査、病理学の基本を学びます。内視鏡や超音波検査の技術修練も可能です。その後2年間、研修連携病院で術者の経験をする機会を得ながら自立した臨床医になるための研鑽を積みます。この間に外科専門医資格を取得します。

その後、再び当センターに戻り、消化器外科専門医資格の取得を目指します。4科をローテートして最先端の消化器外科診療の一端を担いながら、研修および研究を行い、早ければ卒後8年目に内視鏡外科技術認定資格の取得を目指します。また、ESDやPTCD・ENBD・RFA・TACEなども、独立した術者を目指して研修することが可能です。

さらに、当センターの大きな特徴として、患者や医療スタッフとのコミュニケーションスキルや、医療コスト、医療連携などの病院経営に関わるスキルについても徹底した指導を行い、単なる外科医ではなく、社会に必要とされる医療人に育つための指導を行います。

専攻医が選択可能なコース 取得目標の資格
消化器外科連動型コース 外科専門医、消化器外科専門医、内視鏡外科技術認定医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医
総合一般外科コース 外科専門医、各種サブスペシャルティ領域の専門医

入局資格、定員、申し込み期日、選抜

応募方法詳細については下記HPをご覧頂き、東京女子医科大学病院卒後臨床研修センターへ願書を提出して下さい。

応募締切
2022年12月14日(水)
試験日
2022年12月17日(土)13時~
試験内容
小論文(13時~)
面接(14時~)
試験会場
東京女子医科大学病院西病棟A会議室(予定)

医療練士制度

消化器病センターイメージ

長い歴史を持つ東京女子医科大学消化器病センターは、患者中心の医療と優れた臨床医の育成、臨床に即した医学研究を行うことを目的として1965年に開設されました。その翌年、卒後教育のための“医療練士制度”がスタートしました。現在の専門医制度を先取りした形の医療練士制度は、現行の専門医制度が開始されるまで、長い間6年間の教育カリキュラムとして受け継がれてきました。

当センターは、元来、内科と外科の混成チームで診療体制を組んでおり、医局も共有しています。そのため、内科、外科を問わず専攻医や修練医は診断から治療まで幅広く専門性の高いスキルを修得することができます。この点が、一般的な大学病院での研修とも地域中核病院での研修とも異なる特徴です。また、センター内には、開設者である中山恒明先生の「治るのは患者さん自身、医者はその手助けをする」、「治療の場では常に患者さんの自然治癒力をいかに引き出すかを考えておかなければならない」という教えが脈々と受け継がれており、患者中心の医療の心構えを日々の診療の中で体得することができます。さらに、単なる外科医ではなく、社会に必要とされる医療人を育てるために、患者や医療スタッフとのコミュニケーションスキルや、医療コスト、医療連携などの病院経営に関わるスキルについても徹底した指導を行っています。

医療練士制度は現行の専門医制度へと移行しましたが、このように当センターでの専門研修プログラムは単なる専門医資格の取得のためのカリキュラムではありません。医療練士制度と同様、実力と心と哲学を兼ね備えた臨床医を育てるための教育カリキュラムです。

消化器外科専門修練医の募集

外科専門医取得後の方を専門修練医として随時募集しています。領域は消化器全般でも、上部消化管、下部消化管、肝胆膵、炎症性腸疾患などの各専門分野でも、いずれでも構いません。ご興味のある方は、一度見学にいらして下さい。専門修練医期間中に大学院に入学することも可能です。

専攻医が選択可能なコース 取得目標の資格
上部消化管外科専門コース 食道外科専門医、その他
下部消化管外科専門コース 大腸肛門病学会専門医、その他
肝胆膵外科専門コース 肝胆膵外科高度技能専門医、肝臓専門医、その他
炎症性腸疾患外科専門コース 大腸肛門病学会専門医、その他
総合一般外科コース 外科専門医、各種サブスペシャルティ領域の専門医

申し込み方法

大学院の募集要項等の詳細についてはこちらから

炎症性腸疾患外科医の募集

炎症性腸疾患外科教授 板橋道朗

炎症性腸疾患外科
教授 板橋道朗

私たちは志高く、炎症性腸疾患外科医として患者さんのQOLを重視した治療を提供して研究意欲のあるスタッフを募集しています。

ポイント1
消化器内科とも密に連携し豊富な症例数と実績
ポイント2
腹腔鏡手術、ロボット手術など最先端の低侵襲手術を実施
ポイント3
経験豊富なスタッフによる指導、教育プログラム
ポイント4
大学院など研究の選択も豊富
ポイント5
学閥がなく女性医師も歓迎

炎症性腸疾患は、内科医、小児科医と外科医が協力しながら治療を継続していかなければならない疾患です。内科治療の選択肢が増えましたが、一定の割合で手術が必要となる患者さんがいます。内科治療で状況を打開できない場合などでは、手術を受けることで、入退院を繰り返すことなく学校生活や社会生活を快適に過ごすことができるようになります。最近では、腹腔鏡手術を積極的に取り入れ、ロボット手術も導入しております。小さな傷で以前と同様に手術が行えるようになりました。手術は内科治療の失敗ではなく、内科治療との組み合わせを夫々の患者さんの状態に合わせて使っていく時代になったといえます。
炎症性腸疾患の手術は難易度が高く、専門的な知識と技能が必要です。質の高い治療(専門知識と技能)を炎症性腸疾患の患者さんに届けること、炎症性腸疾患外科専門医を育成することを目的に炎症性腸疾患外科が設立されました。
以下の3つが炎症性腸疾患外科の基本方針です。
・患者さんの負担を考慮した手術方法や腹腔鏡手術や内科治療を含めた最善のアプローチを目指します。
・潰瘍性大腸炎、クローン病では、国内有数の手術経験と実績をもとに腹腔鏡手術など体にやさしい確実な手術を提供します。また、クローン病では手術方法の工夫(腹腔鏡、吻合方法、狭窄形成術など)と手術後再発予防プログラムで再手術を防止します。
・患者さんとご家族から信頼される質の高い治療を常に提供します。

募集に関する問い合わせ先

病院名
東京女子医科大学病院 消化器・一般外科
住所
〒162-8666 東京都新宿区河田町 8-1
TEL
03-3353-8111 内線番号 25115
担当者
医局長 番場 嘉子(ばんば よしこ)
Email
bamba.yoshiko@twmu.ac.jp

学位取得について

当センターに在籍して学位を取得するには、博士課程(大学院)単位修得の有無によらず学位論文の提出が必要です。博士課程(大学院)単位修得者ではない場合、学位を申請するためには以下の条件が必要です。
・語学試験に合格する
・基礎医学においては5年以上、臨床医学においては6年以上の研究歴があり、本学で専任職員や研究生として1年以上の在籍期間がある。ただし在籍が基礎・臨床にまたがる研究歴については、6年以上(うち臨床3年以上)とする。

学位取得に関する詳細については、「募集に関する問い合わせ先(医局長)」までお問い合わせください。

募集に関する問い合わせ先

病院名
東京女子医科大学病院 消化器・一般外科
住所
〒162-8666 東京都新宿区河田町 8-1
TEL
03-3353-8111 内線番号 25115
担当者
医局長 番場 嘉子(ばんば よしこ)
Email
bamba.yoshiko@twmu.ac.jp

外科医を目指す女性医師のみなさんへ

東京女子医科大学では、消化器病センター開設時より女性外科医を広く募集しており、これまで井手博子名誉教授(食道外科)をはじめ多くの女性外科医を輩出しています。男女共同参画の時代とは言え、女性としての様々なライフイベントを考慮すると、やはり消化器外科医を志すのは勇気のいることだと思います。
しかし、実際に働いてみると、そのやりがいと達成感には他にかえがたいものがあります。少しでも興味がある方はぜひ見学にいらしてください!経験や卒後年数は問いません。

現在在局の女性外科医からメッセージ

スタッフイメージ

下部消化管外科
卒後22年目

下部消化管外科では5名の女性外科医が頑張っています。女性外科医には結婚や出産などの沢山のハードルがあります。東京女子医科大学には保育所やファミリーサポート、時短勤務制度などの利用によって臨床研究を継続した女性医師が多くの実績を残しています。また、最近は男性外科医も学校行事に参加するため休暇を取るなど、男性も育児に積極的に参加しています。女性外科医の夢を諦めず、東京女子医科大学で一緒に活躍しましょう。

スタッフイメージ

肝胆膵外科
卒後7年目

肝胆膵外科の歴史ある病院で豊富な症例と手術を勉強することができます。女性としても働きやすい職場です。肝胆膵外科を専門としてステップアップするには充実した環境であると思います。

最後に今春外科専攻医を修了した
女性外科医(I医師)より一言!

手術イメージ

消化器外科は手術だけでなく術後管理等で忙しい面もありますが、家庭と両立されている女性外科医の先生方もいらっしゃいます。

また特に私が専門としている大腸外科では女性の患者さんから「担当が女性の先生でよかった」と言われることも多く、女性外科医として充実した生活を過ごせております。